会社倒産・破産危機!弁護士依頼の流れや、相談前に必要な準備とは?

更新日: September 7, 2020 3:00 AM

弁護士相談のメリット

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弁護士相談・依頼時の流れ、弁護士に依頼した後のステップとは?

弁護士相談・依頼時の流れ、弁護士に依頼した後のステップとは?

 経営リスクバスターズでは、会社の資金繰りに悩んでいたり、倒産危機の状況にある会社を経営している経営者の方に向けて、経営者が取るべき対応や、知っておくべきリスクについて解説しています。

 その中でも特にお伝えしたいのは、会社の資金繰り状況が悪化すると、法律の知識が少ない経営者個人の力だけでは正しい対応をすることができず、経営者が様々な損や不利益を被ってしまうということです。だからこそ『できるだけ早い段階で弁護士に相談すること』を強くお勧めしています。 なぜ弁護士に相談をすべきなのか・弁護士に相談するメリットの解説については、資金繰り悪化時や会社の倒産・破産危機に弁護士に依頼するメリットにまとめていますのでこちらも参考にしてください。

 この記事では、実際に弁護士に相談し、対応を依頼することになった場合にどのような流れで手続きが進んでいくのか、またどれくらいの期間弁護士とともに動くことになるのかについて解説します。弁護士に依頼するのは心理的にも抵抗があると思いますし、面倒くさそうでなかなか行動を越せない経営者も多数います。しかし、倒産危機や資金繰り悪化時に弁護士に依頼するメリットは非常に大きいので、ぜひこの記事を読んで、実際に行動を起こしてください。

1. まずは弁護士無料相談を利用し、倒産・破産などの債務整理を得意とする弁護士に相談!必要な手続きや依頼内容を弁護士と決定する

 まず、はじめに行うのは弁護士への相談です。

 前提として、一概に「会社の資金繰りが苦しい」といっても、借金の総額や会社の返済能力を正確に把握することは難しいものです。同時に、資金繰りが悪い状況で、どの支払先(債権者)に対してどのような優先順位で支払い対応をするべきなのか経営者個人が判断することは難しく、誤った対応をすると、残せるお金が減ったり差し押さえを受けてしまったりします。 だからこそ、専門家である弁護士に早い段階で相談することが非常に重要です。

 では弁護士相談の費用はどのくらいでしょうか? これは弁護士によります。高額のタイムチャージ(時給)を取る弁護士もいれば、最初の相談は無料で受けてくれる親切な弁護士もいます。

また、弁護士にはそれぞれ得意分野があり、無料で相談ができたとしても破産や倒産問題に専門の無い弁護士ではあまり相談する意味がありません。

当サイトがお勧めするのは、「無料相談できて、なおかつ倒産・破産問題に強い弁護士」に相談をすることです。当たり前のことですが、こういった弁護士を探すのは意外に難しいもの。 当サイトでは上記のような弁護士を紹介することが可能です。ぜひ下のボタンから相談依頼をしてみてください。

2. 弁護士への相談後に依頼費用と支払方法・時期を明確にし、依頼するかどうか決める。お金がなくても依頼できることも

 弁護士と相談をしたら、正式に仕事を依頼するかどうか決めることになります。そのために必要なことは、「費用を明確にすること」と「支払方法を決めること」です。

まず費用についてですが、弁護士への無料法律相談や依頼時に必要な準備とは?で詳しく解説している通り、弁護士に相談する際に必要な情報を伝えることで、すぐに見積もりをもらうことが可能です。そうすれば、理不尽に追加費用を取られるようなことはありません。

続いて支払方法や時期についてです。例えば今手元にお金がない場合は、着手金を少し抑えて、依頼費用は会社の倒産処理の中で産まれたお金から支払うことにすれば、お金が無くても弁護士に依頼することも可能です。弁護士によりますが、経営者の資金状況に応じて柔軟に相談に乗ってくれるので、正直に相談しましょう。

費用の総額と支払方法・時期が決まったら、最終的にその弁護士に依頼をするかどうかを決めることになります。

3. 弁護士への相談後着手金を支払い、委任契約を締結する

 次に、いざ弁護士に依頼し手続きを開始するとなった場合は、弁護士に着手金(契約を結ぶ際に必要な代金)を支払い、委任契約を結ぶことになります。

 この委任契約もって初めて、正式に弁護士があなたの代理として倒産・破産手続きを勧めてくれたり、取引先や銀行、税務署などの債権者への対応を行ってくれることになります。

 お金が無くても、多少なりとも着手金を支払う必要があります。弁護士と相談して着手金の額を決めましょう。

4. 依頼後に弁護士が債権者に対して受任通知を送り、債権者対応は弁護士に一任する

 委任契約を結ぶと、その後弁護士は、支払先(債権者)に対して「受任通知」を送ります。受任通知を送ることで、債権者側(支払先)は、会社の経営者や役員、またそのご家族などに直接取り立ての連絡や支払いの督促状を送ることができなくなります。つまり、全ての債権者対応を弁護士に任せることができるようになるのです。

 また、受任通知を送ると同時に、弁護士が各債権者に対して、あなたの会社がどれほどの借金(債務)を抱えているのか確認をしてくれます。これによって、実際に支払いを行わなければいけない債務の総額を把握することになります。

5. 財産調査を行い、会社や経営者の支払い能力を把握する

 その後、弁護士は会社や経営者の財産調査を行い、どれほどの借金返済能力があるのかを把握します。

 弁護士への相談・依頼時の注意点!弁護士が嫌がることや、弁護士が困る依頼者でも解説している通り、実はこの段階で経営者が不当に財産を隠したり、家族や親戚に事前に贈与したりすることがあります。しかし、これは破産手続きのルール上禁止されており、最悪の場合、倒産・破産すらできなくなる恐れがあります。それはつまり、借金を帳消しにできずに、借金に追われ続けることを意味します。

 当然、弁護士の知らないところでこのような不正があった場合は、弁護士も守ってはくれません。弁護士に相談する段階でしっかりとその後やるべき手続きとやってはいけない対応についてまずは確認しておきましょう。

 会社が倒産・破産してしまう場合に、経営者が自身の財産を最大限残すためにできることや必要な対応会社の倒産・破産時に家族の財産を最大限残すために経営者が知っておくべき対応については、別の記事で解説しているので確認してみて下さい。

6. 弁護士が代理人としてリスケ交渉や、倒産・破産手続きを進めてくれる

 このように弁護士への依頼が完了し、債権の総額や、支払い能力の確認が終わると、支払期日のリスケ交渉や、倒産・破産の手続きに移っていきます。

 当然、個別の会社の状況によって、必要な手続きや期間は異なります。それぞれの手続き時に必要な期間については弁護士への依頼後、倒産・破産・再生などの手続きが完了するまでの期間はどのくらい?で解説しているので、確認してみて下さい。

弁護士への無料法律相談や依頼時に必要な準備やマナー、相談のコツとは?

弁護士への無料法律相談や依頼時に必要な準備やマナー、相談のコツとは?

 では、実際に弁護士に依頼する際に、どのような準備が必要なのでしょうか。ここでは、弁護士への相談前や実際の依頼に向けて事前に経営者がすべき準備について解説していきます。

 ただし、100%完璧な準備ができないと弁護士に相談ができないということではありません!弁護士への相談は早い方が良いのですから、完璧な準備ができなくても、まずは弁護士に声をかけてみましょう。

弁護士への依頼時は決算書や通帳、帳簿が必要!まずは会社の資金繰り状況を見せながら弁護士に相談する

 まず、弁護士への相談時に必要なものの一つ目は、会社の決算書です。会社が倒産危機に陥ってしまっている場合、資金繰りが悪く支払いを滞納してしまっていたり借金の返済ができずにいたりと、債務が膨らんでいることが大半です。

 そのため、依頼や相談を受ける際に弁護士が会社の資金繰り状況や、借金(債務)の状況を把握できるよう、過去二期分の決算書を持参しましょう。

 また、もし直近の決算書が無い場合でも、会社のメインバンクの預金通帳や、総勘定元帳、帳簿など会社のお金の流れが分かるものがあれば、対応してくれる場合があります。

経営者や家族が連帯保証人の場合は、個人の源泉徴収票や預金通帳で個人の資産状況を共有!連帯保証人の対応も同時に弁護士に相談・依頼する

 もし経営者や役員の方が会社の債務(借金)に連帯保証人として加わっている場合、個人としても会社の借金返済の責任を負うことになってしまいます。実際に、中小・ベンチャー企業が倒産する場合、経営者や経営者のご家族が連帯保証人になっていて、個人と知って会社の債務を負ってしまうことも珍しくはありません。

 このような場合は、会社の倒産・破産手続きと併せて連帯保証人である経営者やそのご家族の対応も弁護士に依頼し、同時に対応を進めていくことになります。

 実際に連帯保証人になっていると、会社が支払えない分は個人に請求が回って来てしまい、個人も自己破産を同時に行う場合がほとんどです。そのため、仮にもしあなたが会社の債務に連帯保証人として加わっている場合は、会社の決算書だけではなく、個人の過去二年間の源泉徴収票や、預金通帳を持っていきましょう。

 こうすることで、依頼を受けた弁護士は会社が支払いきれない債務と、連帯保証人個人が負うことになってしまう債務を整理し、個人も自己破産が必要なのか・する必要がないのかを判断することができます。

 ちなみに、経営者の家族が連帯保証人の場合は、家族の連帯保証契約だけは外せる場合もあります。しかし、これを行うには早い段階で弁護士に相談し債権者に対して交渉をすることが非常に重要になります。会社の資金繰りが悪く、倒産危機に陥ってしまっている場合に、経営者が取るべき連帯保証人への対応については、別の記事で解説しているので確認してみて下さい。

弁護士への相談・依頼前に会社が抱えている借金(債務)の金額や取引先や銀行などの債権者を明確にしておく

 弁護士に依頼する前に会社が現状どの債権者(支払先)に対して、いくらくらいの借金(債務)を抱えているのか大まかに負債の総額を確認して、伝えられるようにしておきましょう。

 弁護士に債務の状況を伝えて状況を整理してみると、事業だけはどうにか存続できそうなことが分かる場合や、逆に今すぐにでも倒産・破産手続きを進めないとすぐに差し押さえにあってしまう状況だと判明することがあるなどなど、今後の戦略・動き方に重要な手掛かりとなるのです。

 弁護士にスムーズに会社の資金繰り状況を伝え、依頼後すぐに対応を開始するためにも、弁護士への相談・依頼前は会社の債務(借金)の額や債権者(支払先)を明確にしておきましょう。

弁護士依頼時に支払う着手金や、その後の弁護士依頼費用を準備する

 また、弁護士に依頼するとなると、費用が発生します。経営リスクバスターズで提携している弁護士の方は無料で相談は受けてくれますが、実際に手続きを依頼する場合はまず、依頼時に着手金の支払いと、その後手続きが完了した段階で弁護士への依頼費用を支払う必要があります。

 弁護士費用が払えなくても依頼可能?弁護士への相談・依頼に必要な費用や倒産・破産・再生など手続きごとの費用の違いについても事前に確認しておきましょう。

弁護士への相談・依頼時の注意点!弁護士が嫌がることや、弁護士が困る依頼者・・・弁護士が依頼を断るケースも

弁護士への相談・依頼時の注意点!弁護士が嫌がることや、弁護士が困る依頼者・・・弁護士が依頼を断るケースも

 続いて、弁護士が依頼を受けることを嫌がったり断るケースがあるので、それを防ぐ注意点をお伝えします。

幾ら弁護士を付けることで経営者に大きなメリットがあると言え、依頼を受けてくれる弁護士がいなければどうにもなりません。そして、依頼を断られるのは、経営者自身に問題があることが多いのです。

ぜひ以下を読んで、弁護士と会話をする際の注意点としてください。

弁護士との相談・依頼時に嘘はつかずに正気に内容を伝える!

 弁護士に依頼する際に、最もやってはいけないことが『嘘をつく』ことです。弁護士に依頼し破産などの手続きを進めていくことになると、当然弁護士は依頼者から聞いた内容を元に最善の解決策を考え行動してくれます。

 しかし、依頼時に誤った情報を伝え手続きを進めていると、後で問題になり手続きが進まなくなったり、必要な費用を後から追加で請求されてしまうことになりかねません。

 嘘をついたり、誤った情報で手続きを進めない為にも弁護士への無料法律相談や依頼前に必要な準備とは?で解説している必要な書類や情報はできる限り準備をして、正直に状況を話しましょう。

どうにかお金を残したいとしても、不当な財産贈与などお金の横流しはNG!

 経営者の人情として、たとえ会社が倒産するとしても、自分や家族の生活を守るためにどうにかしてお金を残せないか考えるものです。その結果として、財産を隠したり、名義を変更して財産を家族に慌てて贈与して財産の横流しをしてしまうケースが時々あります。

 しかし、違法行為だと分かって違法な財産贈与をしたり、弁護士に黙ってお金の横流しを進めることはやめましょう。なぜなら、大きなデメリットに繋がるからです。

 まず、財産隠しなどで個人資産を残したり、会社の資産を経営者自身で持ち逃げすることで会社が倒産・破産は認めら無くなる恐れがあります。そうすると、経営者は一生、借金(債務)に追われ続けることになってしまいます。

 本来の破産手続きとは、「支払えるだけの債務を支払い借金を帳消しにすること」であり、借金のない状態で経営者の人生の再スタートを後押しするための制度です。しかし、不当な財産隠しをしてしまうと、この制度のメリットを活かすことができなくなってしまうのです。

 また弁護士も、「経営者による不当な財産隠しを手助けしている」と誰かにバレたら、弁護士資格を失ってしまいます。そのため、当然財産隠しをしていることが弁護士にバレたり、弁護士にこれを要求することは弁護士からも途中で契約を打ち切られてしまい、手続きが途中で中断してしまい再度取り立てに合い続けることにもなりかねません。弁護士としても、そのような依頼人と付き合うことは大きなリスクなのです。

 会社が倒産する場合などは、倒産しても自身の財産はどうにかして残したいと思うものですが、弁護士に相談し法的に問題の無い対応を進めていきましょう。

 以下の記事では、会社が倒産してしまう際に、経営者が適法にできる資産を残すための対策を解説しているので、こちらも良ければ読んでみて下さい。

会社が倒産・破産してしまう際に経営者自身が適法に自身の財産を最大限残す為にできること 会社が倒産・破産危機の際に、経営者ができる家族の資産を守る為にできること

弁護士に依頼した後、倒産・破産・再生などの手続きが完了するまでの期間はどのくらい?

弁護士に依頼した後、倒産・破産・再生などの手続きが完了するまでの期間はどのくらい?

 弁護士への依頼から手続きを完了するまでの流れや必要な期間は、実際に行う手続きによって異なります。ここでは、大まかに手続きごとの必要な期間について説明しています。

会社の倒産・破産手続きを行う場合|弁護士への依頼から破産手続き完了までの流れ

 まず、債務超過に陥ってしまった会社が行う対応として最も多いのが会社の破産手続きです。

 この会社の破産手続きでは、通常弁護士に相談し依頼してから手続きが完了するまで、早くても半年、通常は1年程度の時間がかかります。

 しかし、この手続きが完了するまでずっと取り立てに追われることはありません。弁護士に依頼し弁護士が受任通知を送った段階で取り立てや督促は止まり、その後の対応は弁護士が代理で行ってくれるため、安心して下さい。

会社の民事再生・再建手続きを行う場合|弁護士への依頼から民事再生手続き完了までの流れ

 破産をせず、民事再生などで会社を潰さずに再生し存続させていく場合もあります。この場合は、破産手続きを進める場合よりも手続きに時間がかかります。会社の民事再生手続きのメリットや、倒産・破産手続きとの違いについては、別の記事で解説しているので確認してみて下さい。

 まず、民事再生手続きでは弁護士が債権者と再生計画(借金の額を減額する代わりに、支払いを続けていく計画)を合意するまでに1年程度の時間がかかり、その後数年かけて合意した金額を返済していくことになります。

 実際に返済を行っていく期間も、弁護士は顧問弁護士として定期的な裁判所への支払い報告や債権者への支払い対応を行ってくれます。そのため、最終的に手続きが完了するまで2-3年程度は弁護士と共に仕事をすることになります。

資金繰り改善として銀行や取引先に支払いのリスケ交渉を行う場合|弁護士への依頼からリスケ交渉完了までの流れ

 また、会社の資金繰りが悪いからといって必ずしも破産や民事再生などの手続きが必要なわけではありません。弁護士に相談し、支払える見込みがあると判断できれば、取引先に支払いを多少待ってもらいながら事業を続けていくなどの選択肢も存在します。(リスケ交渉と言います。)

 このリスケ交渉の場合は交渉内容がまとまるまでに、半年程度の時間がかかるのが一般的です。そのため、弁護士に資金繰り状況を共有し、実際に依頼してからは弁護士が債権者と交渉を行いつつ、経営者は引き続き事業を行いながらどうにか経営状態の改善に努めることになります。

資金繰りに悩み、弁護士への依頼を検討しているのであれば、まずは弁護士への無料相談へ!

いかがでしたでしょうか。

資金繰りに悩み弁護士に相談・依頼する際の流れや必要な準備について解説してきました。

弁護士に依頼し手続きを進めるにあたって経営者側も依頼前に様々な準備が必要になります。もし既に資金繰りが苦しく弁護士への依頼が必要かどうか悩んでいるのであれば、まずは弁護士への無料法律相談や依頼時に必要な準備とは?を確認し、一度弁護士に対応を相談してみて下さい。

資金繰りの悪化時に弁護士に相談し、対応を依頼することのメリットについては、別の記事で詳しく解説しているので併せて確認してみて下さい。

皆さんの会社が、適切な対応を理解し問題を解決できることを祈っています!

※本記事は、経営リスクバスターズ編集部が専門家にヒアリングを行った上で記事を執筆し、専門家に監修を受けたものです。

※本サイトでは一般の読者にとっての分かり易さを優先し、法律上の厳密な意味と一部異なる用語が存在しています。ご了承ください。

経営リスクバスターズでは、会社の倒産・破産を専門とする弁護士と協力し、経営者を守るプロの知識を発信しています。

  • 資金繰りが悪く、債権者からの取り立てに悩んでいる
  • 既に支払いの滞納が続いており、いつ差し押さえに合うのか不安
  • 会社を倒産させても、家族や従業員への影響は最小限に抑えたい
  • 会社が破産すると経営者の生活はどうなるのか分からない

これらの悩みを持つ方は、まずは弁護士に相談してみましょう!